お寺参りというと正座。正座というと足の痛さを思い浮かべる人が多い。

 お坊さんの修行を始めたときも、足の痺れと痛さはこたえた。なぜこんな姿勢をしなくてはいけないの。素朴な疑問が出てくる。日蓮聖人が活躍された鎌倉時代には、胡座(あぐら)が一般的だったようだ。そののち茶の湯の広がりと共に、狭い茶室にたくさん座れるなどの理由もあって正座が普及していったそうである。

 正座すると姿勢は断然よくなる。姿勢を正すという言葉があるが、心も引き締まる。御仏の前に端座し一心に帰命し祈る姿は美しい。

 ただ、今では座るのが辛い人のために当山でも椅子を用意している。足が楽になった分、姿勢を正し、心を一層引き締めて、御仏との対話の時間を過ごして戴きたい。