続いて「良医病子喩」についてみていきましょう。

 どんな難病も治す名医がいました。その一方彼は多くの子を持つ父親でもありました。ある日、父が旅行に行っている時に、子供達が中毒を発症し、病み苦しむという不幸が起きます。慌てて邸宅に戻ると、子供達は苦しみながらも喜んで

父を迎え「早くこの苦しみを治してください」と懇願します。父は早速、子供達が飲みたくなるように見た目も綺麗で良い香りのする薬を作って、その薬を子供達に飲むように勧めました。すると症状が軽い子供達はすぐに薬を飲んで回復しましたが、症状の重い子供達は毒が深く身体に入り込んで正気を失っており、薬の色や香りが気に入らないと、薬を飲もうとしません。その姿をみて、父は困り果ててしまいました。