まず、「空」の説明に入る前に「五蘊」と「縁起」についてお話しします。

人間は「自分」という存在は確固たる「自己」であると思っています。

古代インドではそのような「自己」を「我(アートマン)」と呼びました。

しかし、そのような「我」は存在しないという立場(無我)を主張する仏教では、執着された「我」を様々に考察し、五種類に分類しました。

それが五蘊です。①色蘊(しきうん/肉体や物質)②受蘊(じゅうん/感受作用)③想蘊(そううん/外界をイメージする作用)④行蘊(ぎょううん/意志や心の作用)⑤識蘊(しきうん/認識作用)。

ありとあらゆる生き物は、この組み合わせにすぎません。

つまり仏教では、この五蘊の組み合わせが、過去の業によって繰り返し様々な生き物となって現れることが輪廻であると考えたのです。