コラム 盂蘭盆会(うらぼんえ)

 一般にはお盆と言われています。供養されない死者の霊は餓鬼道に堕ちて、飢渇の苦しみを受けるといわれています。盂蘭盆経という経典には、仏弟子の目連尊者が餓鬼道に堕ちた母を、仏の教えに従って救ったと説かれています。ここから餓鬼道に堕ちた霊に飯食を供養する、また広くご先祖供養をする行事が盂蘭盆会となりました。ちなみに盂蘭盆とは、逆さ吊りの苦しみを意味するウランバーナというサンスクリット語がもとになっています。日本では推古天皇十四年(六〇六)七月十五日に斎を設けたのが始まりとされています。

 お盆は七月十三日から十五日、また地方によっては八月に行われ、家々に精霊棚を設けご先祖をお迎えして御馳走を供え、またお寺では塔婆を立てて施餓鬼法要を営んでご先祖の供養が行われます。