7月のお便り

 毎日見慣れている景色にありがたみを感じることは少ない。

 先日、植物に詳しい大学の先生と歩く機会があった。先生の手にかかれば普段見慣れている雑木や雑草の景色が、素晴らしい夢のような世界へと変わる。ここでは珍しくない植物が、全国ではとても貴重だったり、見ることが困難になりつつある風景だと知ったからだ。この景色を大切にしなければと感じた。

 私達の人生も実は同じだ。何気ない日常も別の角度から見ると、とても貴重なものとなる。それに気づいたとき、目の前の景色が変わり始めるのだ。U.K