コラム 十二支縁起⑧
最後に「名色」です。この言葉は「名」と「色」に分けて説明します。
まず「名」は名称のことで、つまり概念化された状態を指します。精神的なものと考えることもできます。
「色」は形あるもの、肉体的なもの、物質を指します。
この概念を「六根」に当てはめて考えてみると、眼耳鼻舌身が「色」に当たり、意が「名」に当たります。
前号で説明した「識」の回で、「認識」という言葉を使いましたが、認識とは「色」(肉体としての五根)と「名」(それらを統括する意識)の対象があって初めて得られるものなのです。
さて長々と「十二支縁起」の概要について説明してきました。観念的でわかりにくい箇所もあると思いますが「空」までもう少しです。がんばりましょう。