この喩えは、先の三車火宅の喩えを受けた高弟達が、自分達の理解をお釈迦様に告白するという形をとっています。つまり高弟達が語り手になっているのです。 この喩え話では…
コラム
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コラム 長者窮子喩(一)
続いて長者窮子の喩えについてみていきます。長者窮子の喩えは信解品第四に説かれる喩えです。 ある父親のもとから突如息子が失踪します。父親は息子を探す旅に出て、その…
コラム 三車火宅喩(一)
まず最初に三車火宅の喩えについてみていきます。三車火宅の喩えは譬喩品第三に説かれている教えです。 ある資産家の邸宅が火事になり、瞬く間に火が燃え広がりました…
コラム 法華経の成立(五)
さて、前回まで大乗仏教と小乗仏教の違いについて触れながら、法華経が編纂されるまでの過程をみてきました。法華経は、全ての者は成仏できると説き、大乗と小乗の隔たり…
コラム 法華経の成立(四)
大乗の修行者を菩薩と呼びます。菩薩とは仏の悟りを求めて修行する者という意味です。菩薩は元々は修行時代のお釈迦様を指す言葉でしたが、時代が下るにつれて大乗の修行…
コラム 法華経の成立(三)
大乗教団は、小乗の修行者のように僧院には籠らず、積極的に他者と関わることでお釈迦様の教えを実践しました。二つの教団は対立し、編纂された経典も一方を批判する内容…
コラム 法華経の成立(二)
当時の教団は、在家信者から広大な荘園を寄進されることによって成り立っていました。これによって出家者たちは生活に困らなくなり、民衆を顧みなくなっていきます。 …
コラム 法華経の成立(一)
日蓮宗が根本聖典としている法華経は実は入滅後五百年以上経ってから編纂されたお経といわれます。とすると、法華経はお釈迦様とは無関係に成立したお経なのでしょうか。…
コラム お経とは何か
私達僧侶は回向や祈祷をするときにお経を読みます。でも信者さんの中にはお経は呪文みたいで何を言っているのか全然わからない、と思われる方もおられるでしょう。 お…