4月の法話 奥之院落慶法要奉告文/日 慧

三月二五日、妙見山奥之院で妙見堂始め諸堂の改修工事落慶奉告法要が営まれました。その折りの奉告文の要旨を掲載します。

(奉 告 文)
謹み敬って仏祖三宝宗祖日蓮大聖人、御開山寂照院日乾上人以来歴代の先匠、法華経擁護の諸天善神殊には開運北辰妙見大菩薩等、来臨影嚮照智照鑑なさしめたまえ。

上来御宝前に於いて修するところ能勢関西身延妙見山奥之院妙見堂始め諸堂改修落慶大法要に擬し奉る。

夫れ顧みるに、當山奥之院は開運尊星北辰妙見大菩薩奉安の霊地にして、古来衆人の信仰を集め星霜を経ること久しき処なり。堂宇幾たびか修復改築を為されたるが、近年屋根の損傷著しく早期修復を希求せられたり。平成十八年時至り、ついに修復を発願し、妙見堂、祖師堂を始め御馬堂、庫裡、事務所等の屋根葺き替え、また上水道の改修を計画。同年秋起工式を修するなり。しかるにいずれも傷みは思いのほか激しく、殊に祖師堂は床下の基礎を全面的に改めるなど大幅に工事を変更。更に山中の道は峻険にして、資材の搬入に索道が必要となり、ここに工事は困難を極めたり。

以来四季巡りてついに本日浄業の円成を見るに至るは、仏祖諸天の御加護はもとより、偏に信徒各位をはじめ地元地黄区並びに有縁各位、更には工事担当各社各位の絶大なるご理解ご協力の賜と、かく深く感ずるところなり。

世はまさに邪法はびこり戦火絶えず、末法の暗闇いよいよ深し。ここに至って本仏釈尊・宗祖大聖人の誓願を現成せんとする妙見大菩薩の霊地たる當山の使命は益々重きものとなれり。開運北辰妙見大菩薩「天諸童子以為給仕刀杖不可毒不能害」法華経の経文唐(むな)しからずして、永久に我等を導いて哀愍守護を垂れ給え。殊さら仰ぎ祈らくは山門隆昌令法久住、當山信徒をして家門繁栄所縁吉祥なさしめ給わんことを。

南無妙法蓮華経

維時平成二十年
三月二十五日 日慧和南