コラム 酒(しゅ)

 年末年始、コロナ禍も一段落したところでお酒を口にする機会も増えてきたようだ。酒により楽しいのは結構なことだが飲酒運転など、功罪が問われるのが酒である。

 仏教では不飲酒戒(ふおんじゅかい)というものがあり、南方の仏教諸国の出家者は今でも酒を飲まないという戒律を守っている。

 また仏典には、酒の六つの害が説かれている。その中に六失といい、飲酒することによる六つのマイナス面があげられている。その1は酒飲みは財産を失うと説く。2は病気のもとになる。3は争いごとを起こす。4には評判が悪くなる。5に怒ったり乱暴をはたらくようになる。そして6には知恵が段々失われていく、というのである。

 いずれもなるほどと言うものばかり。酒を楽しむが故に守りたいことだ。