コラム 根性(こんじょう)

 気立て・こころねのこと。ド根性などと、困難にもくじけない強い性質、何事にも負けずに努力を続ける気力といった意味にも使われる。

 もとは仏教語で、仏の教えを受け容れ、その教化を被ることのできる素質。またその人が仏の教えを聞いて修行しうる能力、あるいは本性をいう。また「機根(きこん)」ともいう。

 人にはそれぞれ個性があり同じ人はいないように、機根にもそれぞれ差異がある。仏・菩薩は私たち衆生の一人ひとりの機根に応じて法を説き、悟りへと導いて下さる。これを対機説法という。

 学校教育の場などでは、生徒全員に一律に授業し、できなければやる気のない者「根性なし」とされる。しかし、教育とは本来一人ひとりの根性=機根に応じてなされるべきものではないだろうか。