コラム 人間(にんげん)
一般にはひとを表し、また人類全体を指す。さらに「人間ができている」など、人柄を表すこともある。
仏教では人びとの間、人びとの住んでいるところ、六道の一つである人間界を指す。
私たち人間は一人では生きていけない。人と人の間、他と共に互いに支えあっている。共に生きることにより、一人ではできないことを成しとげて、より大きい悦びを味わい幸福感を得ることができる。しかし、逆に他と共に生きているが故に悲しみを知り不幸に耐えなくてはならないこともある。
つまるところ、私たちの幸・不幸は他との関係において、他との比較によって生じてくるのである。仏は、優劣を競うのではなく、支え合い悦びを分かち合ことにより、真の幸福を得ることができると教示されている