4月の法話 花を咲かす/渋谷拓矢
今年度冬季オリンピックでは日本がとても優秀な結果を残した。フィギュアスケートのりくりゅうペアに至っては、日本ペア史上初の金メダルを獲得し、フリーでは世界歴代最高得点を叩き出した。
そんなりくりゅうペアの木原龍一選手だが、優勝までの道のりは決して簡単では無かったという記事を見た。
2023年には腰椎分離症を患い、約半年間の氷上練習休止を余儀なくされる大危機を迎えた。
だがパートナーの三浦璃来選手と共に支え合い、今大会で見事な大逆転劇を見せた。木原選手は最後まで諦めずに、自分を信じた結果、今大会のような結果を残された。
これは私達に関しても同じだと思う。
特にこの時期は入学、就職など新天地へのスタートの時期だ。今までとは全く異なる環境になかなか慣れず、挫折してしまいそうになる事も沢山あるだろう。
また逆も然りだ。
人間、慣れてくると慢心が生まれてしまう。
その慢心が生まれてしまうと、まだまだ高みを目指せるはずなのに成長は止まってしまう。
法華経従地涌出品第十五に、釈尊は『不染世間法 如蓮華在水』と説示されている。
蓮の葉は汚い泥の中からあんなにも美しい花を咲かせるのだと説かれている。
これはこの世の中も同じである。様々な欲に溢れ、時には努力している者の邪魔をするような魔もいる。 だがそのような泥のような環境の中にいても、欲や魔に染まる事なく真面目に努力を重ね、蓮の花の如く立派で綺麗な花を咲かせる事が大切だと説かれるのである。
四月、新年度を迎えこれから大航海に出航し、時には荒波に飲まれてしまいそうな時もあると思う。
だがそんな時こそ、お釈迦さまが記されたお言葉を思い出していただきたい。そしてやがてそれぞれが綺麗な花を咲かせていただきたい。
